地球温暖化について
地球温暖化とは、、人間の活動が活発になるにつれて「温室効果ガス」が大気中に大量に放出され、地球全体の平均気温が急激に上がり始めている現象のことをいいます。大気中に微量に含まれる二酸化炭素(CO2)、メタン(CH4)、亜酸化窒素(N2O)、フロンなどが、温室効果ガス(Green House Gases:GHGs)といわれています。
地球温暖化の影響は?
地球規模で気温が上昇すると、海水の膨張や氷河などの融解により海面が上昇したり、気候メカニズムの変化により異常気象が頻発するおそれがあり、ひいては自然生態系や生活環境、農業などへの影響が懸念されています。
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気温の変化
・この100年で1℃上昇(地球平均以上)
・異常高温発生件数の増加 -
自然生態系
・ハイマツ、ライチョウなどの分布域の縮小、ブナ林のミズナラ林への移行
・50年後に亜寒帯植生が石狩低地以南から消滅
・山岳・小島嶼等の固有植物群落の消滅による遺伝子プール保持の困難 -
水資源
・3℃の気温上昇で洪水のおそれが増大
・河川流量の増減 -
経済・エネルギー
・夏の気温1℃上昇で、夏物商品の売上は5%増加、冷房需要は500万kW(160万世帯分)増加
・降水量や積雪量の変化による水力発電への影響
・冷却水温度上昇による火力・原子力発電出力の低下 -
農林業
・コメは全体として減産
・降水量が増加しない場合、林業生産力は低下
・害虫の越冬範囲拡大や世代交代が早まる可能性 -
健康
・最高気温の上昇による肺炎罹患率や熱波による高齢者の死亡率の増加
・マラリア、デング熱などの感染のリスク増加 -
沿岸域
・東京湾等内湾の汚染が進行
・65cmの海面上昇で日本全国の砂浜海岸の8割以上が侵食
・堤防嵩上げ等に11兆円の対策費用が必要
・地下水位の上昇や塩水化 -
海洋
・熱帯・亜熱帯性のプランクトン種の出現
・海氷面積及び海氷中の藻類の減少によるオホーツク海の生産力低下
・動物プランクトンの小型化
・サンゴ礁は40cm/100年以上の海面上昇では危険
これからの温暖化予測
過去100年間に地球全体の平均気温は0.3~0.6度と急激に上昇しており、現在のペースで温室効果ガスが増え続けると、2100年には平均気温が約2度上昇すると予測されています。